風俗営業許可と無許可営業

風俗営業許可には大きく3つの要件があります。

 

①人的要件 (風営法4条1項)

②構造的要件(風営法4条2項1号)

③場所的要件(風営法4条2項2号)

 

の3つです。

 

これら3つの要件をクリアしているかどうかを確認して、管轄の公安委員会に許可申請を行います。

これらの要件が一つでも欠けると申請はできませんので、厳格な事前の調査が必要です。

 

無許可で営業を行うと2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金の刑に処せられます(風営法49条)

(懲役刑と罰金刑が併せて科せられる場合もあります)。

 

その場合、欠格期間は5年間となっており(風営法4条1項2号イ)『人的要件』を満たさないことになり、5年間、許可申請をできません。

 

この風俗営業許可の『風俗』の意味を性風俗と理解して、そもそもご自分の営業形態が『風俗営業許可』を必要とするとは知らない方も多いです。

例えば、ダンス営業をしている場合、ダンスがまさか風俗営業許可が必要だとは知らない方も多いです(風営法2条1項4号)。

そしてダンスの中には、社交ダンスもあれば、ヒップホップダンスもあり、盆踊りもあります。すべてが一律に『ダンス』として風営許可が必要ではありません。男女間の享楽雰囲気が過度に渡る場合が風営法2条1項4号の『ダンス』とされ、許可が必要となります。

 

このように判断も明確ではなく、仮に許可が必要だとは知らなかったから、故意はなかったと思われる方もいらっしゃるでしょう。

 確かに無許可営業は故意犯です。しかし、風俗営業については許可を要することを知らなかった、又は自分の営業が風俗営業に該当しないと考えていたとしても、いずれも法律の錯誤に過ぎず故意を阻却しない、つまり故意はあると認定されるのが法の建前です。

 

このダンスの場合と同じように誤解が多いのが、飲み屋さんで女性が横に座ってお客様にお酌、談笑などをする行為です。これらの行為が風営法2条1項2号の『接待』に該当することを知らなかったとしても、法律の錯誤であって直ちには故意を阻却しないと解されています。

 

このように事業をはじめる場合には、ご自分の事業内容をしっかり把握して本当に風俗営業許可が必要ないかなどを確認しておく必要があります。